そんなことよりおなかがすいたよ。

 食べるとパワーアップするカレーの力で冒険者を助ける女の子のお話、です。

 第3章まで読んでのレビューです。
 主人公のソフィアは、そもそもが不幸な生い立ちではありますが、新しい世界で知り合った人たちのおかげで、自分の存在意義を得ていきます。それだけでも(カレーのように)あったかいお話です。

 舞台がファンタジー的異世界ということもあり、恐ろしいモンスターのような存在や、魔族(かわいい)との戦闘などもたびたびあります。
 しかし、本作の見どころは、その細かすぎるほどのカレー描写とカレー知識です。カレーを主役にした小説を書こう、と考えるくらいの作者のカレー好きっぷりが見ているこちらにも響いてきます。とりあえずクミンホール買ってきます。

 途中、シリアスなシーンや、緊張感のある戦闘シーンも続きますが、そんなときも読者としての気持ちは一つです。「次はどんなカレーが登場するんだ?」とてもおなかのすくお話ですので、できればカレー味のおつまみと一緒に味わうといいでしょう。

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