ミュージカルが苦手な人は言う。「いきなり歌い出すあのノリについていけない」
しかし、この小説を読んだあとなら、確実にこう思ってくれるはずだ。
「小説と違って音楽があるなら、歌っても全然不自然じゃないよね!」
それくらい、小説というジャンルでマジメにミュージカルをやろうとした、とんでもなくおばかで無茶な、いや、意欲的で挑戦的な作品であると言えよう。
きっと、最初の1話目であきれ果てたあなたも、3~4話まで読み進めればこう感じてしまうことだろう。
「何を普通に謎解き会話なんてしてるんだ!? もっと歌えよ、もっと踊れよ!」と。