マンガと現実の区別がつかない

 死滅の刃とかいう大ヒットマンガを読んだ。


 前に居た世界と微妙にタイトルが違うところが気になった。


 が、ストーリー展開は一緒でほっとした。ここはどこなのだ。


 ただ困ったのは、電車でマンガを読んでから、向かいの椅子を見やると、


 マンガの中と同じような表情の奴が、スマホをいじっているのだ。


 マンガの中の絵もいらすとや風になっていかたからだ。


 ここまでくると、どこまでがこの世界の現実で、どこからマンガなのか。


 よくわからなくなる。


 あっ、電車の中の広告テレビにお団子頭の女優が映った。


 いつもの、あの笑顔だ。スイカみたいな口の形で虹のような目の。

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やとすらいの街 にぽっくめいきんぐ @nipockmaking

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