概要
「そんなに胸が痛むなら医者行け!」とあなたは言った。
飲めばいいんでしょ、飲めば、薬を。
世界に横たわる差別や貧困や戦争に、
胸が痛んだり、頭を痛めたりしてる暇があったら、
薬を飲めばいい、って言うんでしょ。
自分のできること、やることをやれって言うんでしょ。
あなた、世界中のニュースが、
自分を賢く見せるトリビア程度にしか、
考えてないんじゃないですか。
世界に横たわる差別や貧困や戦争に、
胸が痛んだり、頭を痛めたりしてる暇があったら、
薬を飲めばいい、って言うんでしょ。
自分のできること、やることをやれって言うんでしょ。
あなた、世界中のニュースが、
自分を賢く見せるトリビア程度にしか、
考えてないんじゃないですか。
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おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!今、ここに在ることの嗚咽
この詩集は、今まさに感じている出口のなさとか、ここは自分のいるべき場所じゃないという不安とか、そういった情動がもはやすべて「胸の痛み」として処理され、鎮痛剤、たとえばイブプロフェンでも飲めば治りますよと、意識的に無意識的に喧伝され続ける〈今、ここ〉に投げ込まれた爆弾です。
ここにまとめられた作品を読んでいると、いわゆるホワイトカラー層のあいだで、自己啓発としての瞑想/マインドフルネスがブームになっている(なっていた?)、という話を思い出します。労働者が労働の場としての〈今、ここ〉に、自分自身をチューニングするための「瞑想」。それはもはや啓発というより、「自己洗脳」とでもいうべきものです。
で…続きを読む