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目次
最寄
能舞台のように
いかないものか
誰かが登場の幕を上げて
まっすぐ進めば
舞台に着くぐらい
簡単な
自動であると
ロボットに置き換えられてしまう
そこはあくまでも
わずかでも主体的に
通勤は自尊心の揺りかご
最寄駅が遠い
節々が痛む
電柱から電柱へ
死にかけの蛾
ふらふらと
出勤という
立派な字面から
遠すぎる徘徊
デイサービスの前で立ち止まり
すみません、介護してください
スタッフたちの怪訝な顔
煙が立ちのぼる
喫煙所の横を過ぎて
改札までたどり着く
定期入れと小銭入れを
間違えて改札が閉まる
プラットフォームに
這ってあがると
人身事故のアナウンス
今日も
俺じゃなかった
遅延証明はどこだ
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