概要
人を描くことは、傍にいるよ、もっと知りたいよ、って気持ちを届けること。
——好きな人に好きと伝えたいから、絵を描いているんだと思う。
高校二年生になったその日、満開の桜の樹の下でスケッチブックに向かっていた河内凛咲は、入学したての少女・宮古いちかに写真を撮られる。突然の出来事に戸惑う凛咲だったが、いちかが幼い頃に遊んだことのある少女『ちーちゃん』だと知って、次第に交流を深めていく。
天真爛漫ないちかの、心楽しませるアイデアに触れる日々。元美術部で元生徒会役員——しかし、とある事情をきっかけに絵を描けなくなっていた凛咲は、いちかというファインダーを通して、失いかけていたものに再び向き合うようになる。
さらに、いちかの姉にして卒業してしまった先輩である初香との再会や、いちかたちの従姉妹で幼馴染である東萌黄との出会い。東京都大和市にある私立橘高校を舞台に、四
高校二年生になったその日、満開の桜の樹の下でスケッチブックに向かっていた河内凛咲は、入学したての少女・宮古いちかに写真を撮られる。突然の出来事に戸惑う凛咲だったが、いちかが幼い頃に遊んだことのある少女『ちーちゃん』だと知って、次第に交流を深めていく。
天真爛漫ないちかの、心楽しませるアイデアに触れる日々。元美術部で元生徒会役員——しかし、とある事情をきっかけに絵を描けなくなっていた凛咲は、いちかというファインダーを通して、失いかけていたものに再び向き合うようになる。
さらに、いちかの姉にして卒業してしまった先輩である初香との再会や、いちかたちの従姉妹で幼馴染である東萌黄との出会い。東京都大和市にある私立橘高校を舞台に、四
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!淡い色のフィルムが巡る園の先、少女の手触りを是非、あなたも……
美しき桜の園に舞う少女の時代。彼女たちを切り取る独特の視点。
交錯する少女の姿と心を、写真と絵画という芸術を媒体に結実させる百合物語。
学園に集う少女たちは『本当にやりたいこと』をやる奔放な精神を有し、時として絡まりながらも心は真っ直ぐに伸びていきます。
『一輪』ではなく『一凛』として咲く花が集まってブーケになります。
それは、ひとつとして同じではない馨しさ。
瑞々しい『少女』の芳香を放っています。
ペールトーンのピンクの印象の『であい』から、着実に磨き抜かれた作者様の言語力が秀逸に、さまざまな色彩を導き出しています。
視点を変えて描かれる少女たちの実像。
危うくも色褪せない自我。
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