この手玉に取られる感、悪くない。

 ラブコメの醍醐味と言えば、やはり魅力的なヒロインと理想的なシチュエーション。
 歴史的に見て、メインヒロインの座には王道から飛び道具まで様々な属性が、性癖の変遷によって据えられてきたわけだが。

 そう——ギャルである。

 陰キャ——オタクにして唯一のプライドがゲーマー。
 かたや。
 陽キャ——ギャルにしてゲームのみならず完璧超人。
 この構図。
 面白い。

 オタ×ギャルは、一見して文化的接点、その相性の悪さを感じてしまいそうだが、昨今どうも、珍しくはないらしい。
 相互的に理解が進んだと見るべきか、逆張りが新鮮でウケているのか。

 そのチョイスは、この作品でも魅力的に成功していると思う。
 対戦、こと対人戦ゲームというのは、CPU相手と違って、そこに駆け引きが発生する。恋もゲームもそこに明暗が分かれるというもの。

 ゲームの対戦を本当に楽しんでいたのは、どちらか?
 この手玉に取られる感、悪くない。