もしも、うるう年の日に、大切な人が亡くなっていたら?

 命日が四年に一回しかやってきません。それを残された家族がどう受けとめているのかを、つづった物語です。

 日常を強く生きている普通の人たちが、家族のためを思ってお互いを思いやる描写が胸に刺さります。決して悲観的に受けとめないからこそ、彼らがこれまでどのようにして大切な人が亡くなってからの人生を生きてきたのか、読者の心に浮かんでくるのです。

 私も、今夜の夜食は卵焼きにしようと思いました。