死刑制度に反対する声は、何年も前からいろいろな場所で聞くことができるが、死刑ではぬるいという声も決して少なくないことも事実だ。
 そういった人々が決まって口にするのは「犯人にも同じ思いをさせろ。それが最大の罰だ」ということ。
 確かにこれは理にかなっていて、犯した罪の重さで自動的に罰も重くなるし、裁判の必要もない。
 この作品はまさにそんな作品だと言えるだろう。
 罪に対する最大の罰は犯した罪をそのまま返されること。
 話の流れが少し分かりにくい箇所があるが、心情等の描写は丁寧。気を使って書かれたことがわかる。
 執筆お疲れ様でした。