言葉はいつだって、人に寄り添うためにある。

美波のような人間は、自分も含めてこの世界にたくさんいると感じる。物語を考えて書かずにはいられなくなって、けれど自分の中にあるものが上手く表現できなくて、分からなくなって、止めてしまって。それでも物語というのは、私達を離さない。気が付けばまた何かを考え、アイデアの欠片を紙に、データに散りばめている自分がいる。
三日間だけ預かることになった凛ちゃんもまた、そんな運命を辿るのかもしれません。だけど、それはまだもう少し未来のお話。今はただ物語を考えて書き出すことを純粋に楽しいと思える、とても無垢で尊い時間。ええ、とても良いものです。

凛ちゃんに触れ合った美波の心が、とても柔らかに描かれていて心地よかったです。シュークリームをちゅーちゅーしたくなりました。

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