ストレスエンディング
私には分かりません。
調べても調べても、明確な原因というものが分からないのです。分かったことは、人間関係とは、パロティーの連続なようなもので複雑怪奇であるということを。だから私は、人間関係を捨てて睡眠薬とパソコンを手にしたのです。
私には分かりません。
問うても問うても、厳密な答えというものが返ってこないのです。返ってきたのは、社会とは、平等というガラス細工で弱者を笑うチキンレースが本質なのだという答えだけ。だから私は、社会を捨ててエピクロスを唱えたのです。
私には分かりません。
地を這いても血を吐いても、頭の奥から湧き上がってくるこのストレスの意味が。調べても問うても、誰にも分かりませんでした。それは、私だけでは無かったのです。
みんなが分からず、問うても捨てられ、ストレスが世界を覆いました。
だけどみんな、生きたくて生きたくて頑張ったのです。
どうすればストレスを簡単に無くせるのか、ようやく分かったのです。
全てを消してしまえばいいのだと。
複雑になった人間関係と社会を分かりやすくするために皆が抱えた包丁の輝きが、全ての始まりだったのです。
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