機械の入れ物でも

欲望というものはなくならないということを教えてくれる作品です!
独白から始まる導入で、世界観が1話毎に輪郭を作り出していくわけですが、詰め込むような描き方をせず軽い文章で情報を著しく制限しているので壮大な物語でありながら視線がブレることがありません!
アンドロイドたちのベースに魂があるという流れのもとに喜怒哀楽がない、ということはありませんが気が遠くなる年月を過ごした心は摩耗しているようにも感じます。

あらすじの通りそんな惑星に人類に似た者たちが降り立った。というアンドロイドたちの感情の起伏は忘れていた何かを思い出させたのかもしれません!
特に創造主という言葉の万能さに対して、降り立った人間の不完全な振る舞いに落胆する場面などは人間味を思い出させるようでとても素敵です!
抽象的な表現として「潤い」と言う言葉に縋るところが、アンドロイドでありながらも人間だった頃の気持ちに縋っているように見えることも展開として秀逸でした!

1章のいわば導入部分を読みましたが、この物語がどのように着地するのか見えないからこそ先が気になる物語だと思います!

どのような変化を引き起こしていくか、みなさんも一緒に覗いて見てはいかがでしょうか?

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