主人公の一途さに痺れました

コロニーで育った中学生の主人公は、地球生まれの女の子に恋をして、何度も何度も告白しては振られます。

純粋で青春と呼ぶに相応しい彼の一途な行動が、独白体の軽妙なテンポで綴られて行くので、運命の歯車が狂い始めた場面でさえも、どこか安心して読んでいられる不思議さがあります。

じんわりとした感動を味わいつつも、最後の最後で持ってきた一文にSFファンとしては拍手を贈らざるを得ません。ワンダーでした。

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