対価を払わずに叶う願いはない

最終話まで読ませていただいた後のレビューとなります。

まず最初に言わせて下さい。
「最終話まで読んで本当に良かった!」
途中まで読んでレビューを書こうかと思っていたのですが、この物語の先が気になってしまって書くのをグッと堪えて最後まで読ませていただきました。

私が序盤で面白いと思ったのは魔女の使う魔法のアイテムです。
魔女と言えば「箒に乗って空を飛び、杖をふって呪文を唱える」そんなイメージが一番強いのですが、この作品の魔女達はメカニカルな箒に乗ってやってきます。
魔法=科学という感じが現代にも魔女はいるのでは?と思わせてくれる雰囲気で大変好みな設定でした。

そして物語の進行のさせ方、場面の見せ方がとても素晴らしい作品だとも思います。
初めはおっちょこちょいだった主人公が努力して強い魔女になっていくにつれ、その心境に変化が生まれていく様や「人の願い」が叶った時にやってくる希望と絶望。仲間達の思いや「真実」の描き方、そしてバトルシーン(魔法戦)の表現が秀逸です。

すべてが終わった後に起こる「奇跡」こそが本当の魔法だったのではないかと思います。

どうか皆さんも是非読んでみて、この物語が語り掛けてくるたくさんの事柄に目を向けてみて下さい。
忘れがちな「大切な何か」を思い出させてくれる、これはそんな作品です。

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