不思議な読み心地のお話

 キャッチコピーとあらすじ、そして冒頭にもあるように、この話は「パラレルワールドに住んでいた男」の話として語られています。
 語られているはずなのですが、出てくるシーンはどれも現実と変わらないように思える。「内地」という言葉が出てくることから、おそらく北海道なのだと思う。そして、ややヤンキー漫画のような階層をステージにした世界観。
 主人公はもしかしたら現在は「内地」に就職していて、故郷の事を別世界と言っているのかもしれない。あるいは、現在では就職して真人間みたいな顔をしているけれど、昔はワルだったということを指してパラレルワールドと言っているのかも。そしてもしかしたら、この話が行われている居酒屋でもあるようなその場所は、ファンタジー世界の冒険者の酒場のような場所なのかもしれない。
 答えがあるようで絞ることができない、そんなお話でした。

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