火花

作者 木船田ヒロマル

107

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★★★ Excellent!!!

激闘と苦闘の末、
今まさに消え逝こうとしている老兵が、
最後の最期に何を思うのか。
自分が自分である事、
それは今までの経験や想いを内包する事。
それらを誇りにしている者の、
最期の叫びが奇蹟を起こす。
死すら受け入れていた者の激しい拒絶が、
その矜持を物語る。
自身は自身のままでありたいと。

「あー、もう!」から「~聞いちゃったら~」の下りが好きです。

知らない戦友なのかも知れませんね。
望んだ環境ではないのかも知れませんが、
新たな世界での、
ゆっくりした老後の生き方が見つかるといいですね、
と思える結末でした。

まさかこれでこれを描くとは……w
みなさんも是非最後まで読んで見て下さい!

★★★ Excellent!!!

 読んでください。
 子供向け玩具のアリエカイザーの始まりと行く末を読んでください。
 これは朗読を前提として書かれた小説なので、実際に発音しながら読むことを意識されています。
 どうか、小声でもいいので、口に出して読んでください。そうして読み終えた時、最初よりもきっと大きな声で読み上げていた自分に気付くと思います。そういう力のある作品です。
 最高でした。

★★★ Excellent!!!

 本来なら物言わぬはずの子供向けおもちゃ、その視点から綴られる物語。
 の、その晩節というか役目を果たした後というか、いわば「それから」のお話です。

 合体ロボのおもちゃが主役のお話なのに、しんみりしたシリアスな読み口なのがもうすごい。
 おもちゃの明るく楽しげな印象からすると意外というか、お話そのものはあくまで真面目で、とても読み応えがありました。

 侘しさや寂しさがもりもり積もる感覚が魅力なんですけど、同時に「不穏さ」のようなものまで感じさせてくれる話運びが本当に好き。
 一体どうなるのか、なにやら恐ろしい末路が待ち受けているのでは、と先を気にさせられるおかげで、ぐいぐい読んでしまいました。

 そして、そのうえでのこの結末。
 ネタバレになるので詳しくは触れませんが、最高でした。
 胸にじんと響く素敵な作品です。