その色は、私にとって奇跡――。

 筆を振るう主人公が、色について考察を重ねる一作。
 雨の色は何色か? 寒色系? それとも――?
 赤、青、黄色、緑はどんな色?
 きっと人の数だけ色に対する印象は異なる。
 原色と非原色のどちらが好き?
 そんな主人公が最も好きな色が、ラストに鮮やかに浮き上がる。

 文章を読んでいるのに、この作品を見ると何故か色を見た気になる。不思議と穏やかで、静かで、心が落ち着きます。

 是非、御一読下さい。