主人公・洋介は、幽霊が見える。
そして、そんな彼の脇には、キスがしたくてしたくてたまらない幽霊・椿がいる。
「キスしたい」
「俺はしたくない(本当はしたいけど!)」
そんな彼らが送る、ハイテンションラブコメディなのだ!
タイトルはなんだか上品な感じがするけど、そうではない!
ばりばりのコメディだ!
ギャグの切れ味とテンポの良い会話が面白い。
猛烈なスピードで進んでいくので、振り落とされるな!
直球に自分の気持ちを言う椿。
モノローグで自分の気持ちを直球に言う洋介。
これがより物語を面白くしていると思う。
洋介の口で言ってることと思ってることのギャップが最高だ。
果たして2人はキスをするのか?!
2人が迎える結末とは?!
そして意外な事実とは?!
笑いあり、笑いあり、笑いあり、そしてたまに涙もあり。
でもやっぱり、ラブコメな幽霊彼女をお楽しみください!
幽霊とキス? 実在していない非科学的な存在とキスしても何も起こらないだろう。
そう思っていた浅はかな自分を殴り飛ばしたい!
なんですかこの胸キュン物語は!? 素晴らしいと言わざるを得ない!
あー……私も幽霊が見えないかなー、見えないよねー。リアルに見えたら夜中とかトイレいけなくなると思うけど。でもでも、こんなかわいい幽霊になら取り憑かれてみたい!
結末は序盤のうちに予想はできるものの、最後の最後でひっくり返されました! でも、幸せな形で終わりを迎えられてよかったです!
コメディ要素は思わず吹き出してしましましたし、二人の甘いやり取りにニヤニヤしてしまう所もありました!
文字数も短編という事で一万文字いってないですし、手軽に楽しむことができますよ!是非一度ご賞味ください!
センス抜群、胸がキュンときて、それでいて面白いです!!
「幽霊のヒロイン」と聞いて、抵抗を覚える人も少なくないでしょう。
だって、必ず別れってくるじゃないですか、ハッピーエンドじゃないことが多くて、私自身何度泣いてしまったか。
この作品は、そんなあなたの常識を大きく覆します。
「キス」をすると、成仏できない幽霊ヒロイン、そんなヒロインが好きな主人公はとても辛いですよね。
だって、天真爛漫な性格な上に、キスを毎度せがんでくるんですよ?
え、何を言っているかわからない?
大事なことなので、もう一度言います。
このヒロイン「キスを相当求めてきます」
真正面から受け止めたら成仏してしまう好きな人、いやいや、これは思っている以上にしんどいですよ、主人公はもう耐えに耐え、そして・・・。
ラストの締めは文句なしの納得です!
会話のやり取り、無駄のない描写、これは賞取れるのではないでしょうか!?
そんなポテンシャルを感じました!
素敵な物語、ありがとうございます!!
幽霊のヒロインというものは、常に、存在しているだけで、ある種の切なさや悲しみを内包してしまう。
しかし、だからこそ、その良さを上手く引き出せた時にはとても素晴らしい物語が紡ぎだされる。
と、個人的には思っているのですが。
この物語もまた、真正面から「幽霊のヒロイン」という題材に挑戦してまとめ上げた作品であったと思います。
ただ暗いだけで終わる作品でなかったのは、主人公の力もあるでしょう。
幽霊キャラというのは、時間も、人の感情の波も越えていけるものですよね~。
あと、この作品のタイトル。
「ラストファーストキス」
これも凄いワードですね。
これと幽霊の彼女を絡めれば、どんな物語になるのかイヤでも想像させられてしまいます。
内容的にも上手く反映されていましたし、感服のタイトルセンスです。
元気っ娘のヒロインがとても可愛らしい。
もう、何か一言喋るたびに、いちいち可愛らしい。
そして、読んだあとちょっと元気になれる。
そんな王道ラブコメです。
文章がものすごくわかりやすくて、読みやすかったです。
「何が書いてあるのか」を理解することに労力を費やす必要がなく、「何が起こっているのか」を楽しむことに集中できました。
それぞれのサブタイトルもわかりやすく、なおかつ興味をそそられます。
また、『幽霊彼女とラストファーストキス』という作品タイトルそのものがストーリーをよく表しているし、ロマンチックだなと思いました。
伏線の張り方もうまい!
なぜヒロインが死語を多用するのかとか、顔の好みの話とか。
最終話で主人公がお父さんと話しているシーンで思わず「あ! そういうことか!」と言いました。
作中には説明がありませんが、どうやら死ぬと記憶が曖昧になるという設定があるようですね。お父さん、ずっと一緒にいたのに気付かなかったなんて悲しい……。他の幽霊さんたちにもこの設定が共有されているとしたら、いろいろ想像するだけで切なくなります。
完結作品ですが、まだ大きな謎が残っているので、このまま長編としても続けられそうですね。
レビューでは詳しい結末を伏せますが、素敵な終わり方です。
最後まで微笑ましい気持ちで読めました。
普通だけど普通じゃない男子高校生、折原洋平がお墓参りで父と話し握手をしていると、深夜の墓場に突然女の甲高い叫び声が響く。
そして現れたのは幽霊の美少女、千堂椿。
椿は洋平が”幽霊の”父と握手をしているところを発見し、幽霊が見えて触れる事までできる彼こそが自分の願いを叶えてくれる運命の人だと確信して生前の未練であった「キス」をするように猛アプローチを仕掛けるのであった。
片や洋平は突然現れ、死語を連発し変なテンションでキスを迫ってくる椿に困惑しながらも、一途で可愛らしい椿にどんどん心惹かれ、椿の思惑もありキスをしたい欲望に駆られる。
しかし洋平は知っている。彼女とキスし、未練を晴らすことは、愛する彼女との別れを意味することを……
椿のキャラが強烈に可愛らしく、甘く切なく心ときめくシチュエーションの中で葛藤に苦しむ洋平との関係がコミカルに描かれていて、衝撃のラストに思わずニヤニヤしてしまう、そんな素敵な作品です。