「いやあ奥さん、安心しな。こいつは悪いテケテケじゃねえよ」

美人ではあるがガラの悪い女上司と共に地方都市に出張した武松道資。支社に到着するも仕事はまだ取り掛かれる状態ではなく仕方ないので居酒屋へ繰り出し、すっかり酔っ払った状態でホテルにチェックイン。

そして夜中にふと目を覚ますと、自身に大変な変化が起きていることに気付く。イチモツがないのである! 大きなイチモツどころか普通のイチモツさえなくなっている! というか腰から下の下半身そのものがなくなっているのだ!

こんな状態で慌てて先輩の様子を見に行くと、先輩はなぜか背中にコウモリ風の翼をはやして宙に浮かんでいる奇妙な状態に。その後も体に奇妙な変化を起こした他の宿泊客と合流し、下界から隔絶されているホテルからの脱出を目指すことに。

主人公以外は全員女性である意味ハーレム状態なのだが、他の人たちが夫に浮気をされて傷心旅行中の妊婦だったり、友人の彼女(全身変色して毒属性持ち)だったりと微妙に羨ましくないメンバー構成なのが大きな特徴。

しかしどの人物も非常にキャラが立っており、だいぶ危機的な状況のはずなのにシリアスな空気にはなりすぎず、それぞれの軽妙なやり取りがいちいち面白い。

物語はまだまだ中盤で謎もまだ多く残っている。この奇妙な状況に追い込まれた奇特な面々がどのような決着を見せてくれるのか。要注目な一作だ。

(新作紹介 カクヨム金のたまご/文=柿崎 憲)