皺くちゃな手と手、それはあったかいぬくもり

妻を看取ったあと、一人暮らしをしていた主人公には九十歳まで生きたらやりたいことがあった。

それは初恋の人がちゃんと幸せになれたか、確かめること。それを見届けたら、もうこの世に未練はない。

手や顔に刻まれた皺は、自分の人生を強く生き抜いた証。その皺の数ほど、歓びや悲しみもあった。

生きる希望を失いかけていた主人公が、初恋の人と再会し、自分の生きる道を見出す。

それはとても優しくて……。
とてもあったかい……。
皺くちゃな手と手のぬくもり。

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