第14話 器用貧乏の成れの果て

 下手の横好き? 好きこそものの上手なれ?

 これ、どちらも言い得て妙だと思いますし、実は繋がってるのじゃないかって思うんです。

 始まりは下手の横好き。しかし最終的には好きこそものの上手なれなのかな、という気がします。好きでい続けることも才能だと思うので。

 

 わたしの小説は、まだまだ下手の横好きの域を出ませんよね、きっと。

 その辺りの明確な判断基準を自分の中に持ててないところが、まさにそうだと言うことなのかなと思うんです。


 例えばこれが音楽の話になると、良し悪しを他の人の判断に委ねなくとも自分で判断できる程度には自分の耳に自信があるんですね。

 だから趣味で自分が作る音楽のクオリティについて、自分で良し悪しを判断するし、他人の評価はほぼ気にしません。ネット上ですらほとんど公開せずに自己満足でやってて自己完結してるという、それはそれで寂しいくらいに他人の評価が気にならないんです。

 その道の専門家のご意見にはもちろん耳を傾けたいと思いますが、普通なかなかそんな機会ってないですもんね。

 あ、でも大分前にJ-Waveの坂本教授の番組の中のオーディションコーナーに腕試しで応募してみたら、オンエアされて誉めていただけたのはちょっと自慢。エヘン。


 ところが小説になると、自分の中の評価基準が多分そこまで定まっていないんでしょうね。

 多くの人に読まれたいし、評価されないと自分の作品の良し悪しに自信が持てません。

 もちろん自分の作品のPVだって結構気になる(他の人と比べて多いか少ないか分かりませんが、わたしは2,3日に1度くらいはPVチェックします)し、評価はフォローがつくととっても嬉しくなります。

 星加は星が欲しか……っていうあれです笑笑。(2022年8月11日付の近況ノート「全部夏のせいなのよ」参照 https://kakuyomu.jp/users/NonHoshika/news/16817139557660162836

 自分に関して言うと、これは裏返せば自分の評価基準に対して自信がないことに多少なりとも起因してるのかなと思うのですね。あくまでわたしの場合ですよ。


 とは言え、書籍化目指してコンテストに応募するとか、人気作家になるために宣伝や交流頑張るとか、そんな気概はほぼないし、多分他の一般的な作家さんと比べて読まれたい評価されたい欲求が特に高い方というわけではないかもしれません。普通レベルか、もしかしたらそれ以下かも?

 そう言えば酷評されたり叩かれたりすると、あ、読者数減らしてやり過ごそうかなと途端に弱気になって、しばらく活動休止してしまったり(病気で長期活動休止も重なってたりします)するのも、多分自信がないせいなのかな。

 わたしの場合、自信があれば他人から何を言われようと「ふん、素人意見が」と傲慢に切り捨てることも、「ふむふむ確かに」と納得して受け入れることも割と容易にできてしまうから。


 そう思って自分のことをあれこれ振り返ってみると、わたしは器用貧乏というのか比較的得意なことはあれこれあるのですが、その中でも好きで本気でのめり込んできた趣味って音楽くらいだったことに思い至りました。

 このエッセイを読んでくださってる方ならご存知の通り、わたしの音楽好きは相当なものです。赤ちゃんの頃から音楽が流れるとそれにぴったり合わせて手足が動いてたそうですからそれはもう筋金入りです。


 じゃあプロを目指さなかったのかというと、目指しはしなかったです。

 実を言うと、以前やってた音楽ユニットで、ベルギーのインディーズレーベルからオファーを頂いたことがあるんですけどね。

 窓口だった子は結構乗り気だったのですが、わたしを含む他のメンバーの見解は、好きな音楽を仕事にしちゃうと好きなようにできなくなるからヤダってことで一致してました。

 窓口だったメンバーの子はわたしたちみたいな音楽狂いとはちょっと立ち位置が違ってたので意見の一致を見ず、性格上のことで関係性が悪くなって空中分解し、そのまま全てがうやむやになってしまいました。

 以来わたしは特にバンドを組むこともなく、積極的な音楽活動もせず、たまに完全自己満足自己完結型の趣味として音楽を作ったりする程度です。


 さて、わたし美術系も実は得意で、美術の成績はずっと5でしたし美術部だったんですが、でも音楽ほどのめり込んで描き続けるようなこともなかったので、好きの度合いで言うと才能がそこまでじゃなかったのかなと思います。

 美術部の活動も、音楽マニアな顧問の美術教師を巻き込んでの実質バンド活動に近かったんですが。


 手先も器用な方でお洋服も好きなので、あれこれ独学で自分で原型から型紙起こして仕立てるくらいまでできるようになりましたが、デザイナーとか仕立て屋さん目指そうかというまでの趣味にはなリませんでした。働くようになってからはわざわざ作るエネルギーもなくて買えばオシャレ欲求は満足なので、やはりそこまでの才能はなくて下手の横好きレベル。

 あ、でもそういえばその流れで趣味で作ってたあるジャンルのものが、なぜか世界の傑作品の一つとして、並み居る世界の超一流ブランドに混じって大手出版社のムック本で取り上げていただいたことなんかもあったりしたわ。

 そう考えると自分で言うのもなんだけどなかなかなもんではありますが、まあそこ止まりでそれ以上欲を出さなかったのはやっぱり好きにやっていたかったってことでしょうね。


 さて、それで小説についてですが。

 まあ文章自体は元々書けと言われればいくらでも書けるタイプなんですよね。

 数学は偏差値50前後のダメっぷりなんですが、国語だけは偏差値84とかで異常に良かったから、多分書くこと自体向いてはいるんだと思います。学校も完全そっち系ですし。

 一方で数学に関しちゃ小学2年生の算数で躓いてたしな……。わたしの算数嫌いを嘆いたママが公文の教室を開くほどの大ごとになり、わたしは日々逃げまくった挙句、結局ちゃんとお利口さんだった兄貴が数学得意になったという、些かママ上様の思惑からは外れたけどそれはそれで結果オーライじゃね? っぽくまとまりました。わたしの算数嫌いはずっと治らなかったけど。

 こんな調子の問題児でほんとごめんなさい。(´・人・`)(´>人<`)


 脱線しちゃいましたが、わたしが小説の才能を発揮できるかどうかはまだまだこれから。

 つまりずっと好きでい続けられるかどうか、ここからが勝負ってことです。

 果たして、好きこそ物の上手なれと言えるようになるのかどうか。


 得意だからといってのめり込むほど好きでいられるとは限らないし、好きだからこそプロとしてやっていく気持ちにはならない場合もある。趣味として好きでいたいなっていうのがわたしの個人的スタンスです。

 っていうのも書籍化なんてあまりにも自分の現状とかけ離れ過ぎてて、そんな夢を見ることさえないから呑気なこと言ってられるのかもしれませんがね。

 まあそんなことが罷りまかり間違って起こった時には、その時改めて悩むとしましょう笑笑。

 わたしのことを追い込みたいドSな人は寄ってたかってわたしの小説に高評価を入れまくると良いわよ。フフフ。


 いずれにしても、わたしってば創作系のジャンルが全体的に好きだし得意なのねってことを改めて認識しました。才能の有無は置いといて。

 下手の横好きも悪くないんじゃないかなって思えたし。


 こうして文章として書き起こしていくと、自分のことを振り返ったり整理したりすることになるもんですね。ま、自分語りも甚だしい内容だったかもだけど、何しろここはちらしの裏なので。

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ちらしの裏見せます 星加のん @NonHoshika

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