仄昏い御伽噺の国へ、さらわれた『あの子』を探して

大切な『あの子』を取り戻そうと願う『僕』が行き逢った彼は、ひととき、異界を視る目を与えてくれた……。


妖精郷あるいはティル・ナ・ノーグ
魅入られた者が連れて行かれる永遠の国の物語。
巧妙に仕掛けられた異界への招待状を、『僕』と同様に読者もまた受け取り、夏至の丘に迷い込む。

イメージの美しい幻想短編。