概要
おれたちが父を捨てるには時間がかかる
「#父親の死体を棄てにいく」に参加。
死んだ父親がゴジラみたいに大きくなって、それを掘って埋める作業をしているゲイの男の話。
死んだ父親がゴジラみたいに大きくなって、それを掘って埋める作業をしているゲイの男の話。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!父親の足元から、ゴジラの影が伸びている
父親の足元から、ゴジラの影が伸びている。その後ろを、影を踏むように物語の主人公、見似等(ミニラ)が歩いている—―なぜとはなしにそんな姿が目に浮かぶ。
この物語では、最初からその「父親なるもの」は死んでいるというのに。
死んでいるからこそ、その影は大きく、不定形に延び、広がっているともいえる。
影のなかにいる限り、その影がどんな形をしているのか、見極めることができない。
また、影の外にいる人々の姿をとらえることもできない。
作中、主人公は父親の死体を掘り返し、そのおおきなかたまりを少しずつ捨てようとしている。
その主人公の回想のなかの「父親」は、まぎれもなく私の世代の(私は…続きを読む