第21話:妊娠…日常 その3
ロッカー室からバックを持って帰ろうとするとしたら新入社員の男の子が現れて、
「先輩、家近いんですよね。そんなフラフラの状態でそんな重い荷物持つの無理ですよ!よかったら僕がバック持っていきますよ」
と言っていきなりバック持とうとするから、怒ってボコボコにしてやったの。
「このドスケベ!油断もスキもあったもんじゃないわ!このバックにはアンタの命なんかより大事なものがはいっているんですからね!」
私は怒鳴りつけて、慌てて両手でバックを抱えたの。そして新入社員のバカをみたら、彼変な顔してるの。ちょっとニヤニヤして……。まさかバレた!?
気まずい沈黙が流れてようやく新入社員が喋りだした。
「すみません!猿山さんが心配なあまりつい……。僕知ってます。猿山さんのバックのなかに入っている命よりも大切なものを!」
えっ、まさか、ダーリンのことバレた?いつ知ったの?さっきのロッカーでのダーリンとの愛のトーク聞こえてた?だから大声出すな!って言ったのにあのバカ!やっぱりやめとけばよかった(T_T)。そんな…どうしよう?
……
……
……
……
……
「猿山さんのバックに入っているのは哲学書なんでしょ!僕だってカント、ヘーゲル、ニーチェくらい全部読んでます!嗚呼!僕と哲学を語り合える人が目の前にいたなんて!嗚呼!この奇跡に感謝を!」
私は呆れて新入社員を「バカ!」って一喝してさっさと会社から出ていったの!この会社ホントバカばっかり!
そんなこんなで楽しい日常送ってます。こんなバカ会社だけどダーリンとサバンナで暮らすためのお金を貯めなきゃいけないから頑張って働いてるの。たまに、もしかしたらダーリンがいなくなるかもって一抹の不安が過ぎるけど、とにかく毎日明るく二人元気なバカップルやってます。
みんなこれからもよろしくね!
妊娠物語 秋(空き)時間 @bleujeuji
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