第6話 愛しているのは
私が愛しているのは
繕って、頑張って、仮面を被ってる「あなた」じゃない
いい子で頑張る「あなた」
おりこうさんで褒められたい「あなた」
我慢して気持ちを押し込める「あなた」
「ねぇ、おりこうさん? えらい?」って確認する「あなた」
そんな、造りかしこまった「あなた」は「あなた」じゃないよ
私が愛してるのは
どんなに意地悪な「あなた」でも
どんなにわがままばっかり言う「あなた」でも
どんなにムカつく「あなた」でも
どんなに言うことを聞いてくれない「あなた」でも
どんなに意思疎通ができない「あなた」でも
物を壊して、感情を爆発させて狂い倒す「あなた」でも
私が愛してるのは、そんな「あなた」
そのまんまの、自分を生きている、そんな「あなた」
ムカついて、手を挙げたくなって
殺したくなるくらいの殺意に襲われて
大声で叫び倒して、泣きわめいて
収集がつかないくらいの大惨事になって
そんな、悲惨な状態になったとしても
それでも、一所懸命に理解しようとしてくれて
コトバとココロの隙間を埋めるために、必死で考えて
必死に生きて、前に向かって進んでいく人生を選ぶ
私は、そんな「あなた」を愛してる
何があっても、そんなあなたを愛してる
だから、自信をもって、胸を張って生きていって
この地球の、何十億人もいる人間のなかで
私、たった一人だけかもしれないけど
「あなた」を愛してる人が一人でもいるっていうことを
ちょっとでいいから、思い出してほしい
私は、「あなた」を愛しているよ
偏愛だらけのラブレター matsumo @matsumot
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