わかるよーわかるよーその気持ち。切ないけど美しいんだよねって思いながら読みました。ありがとうございます。
好きな人に好きな人がいるその場合、大抵は相手のことを良く思わず意地悪をしてしまったり……恨んだり……ところが、宇佐木さんは少し違います。もちろんそんな感情がないわけではないけれど、温かい彼女の心が物語から伝わってきます。これから先の彼女を「大丈夫だよ」と応援したくなります。今はピュアで切なくても。きっと……
キャッチコピーからもわかるように、好きな人には好きな人がいました。その好きな人のことを好きなまま、彼が幸せになれるようにと自分の気持ちを隠しながらも背中を押したり応援する主人公の淡く切ない恋心の描写がなんとも繊細で、「いつか涙は思い出に変わる」こと、一緒に願っています。
たとえ、結末がどうであっても、主人公が精いっぱいできることを探す姿に心を打たれました。好きな人には好きな人がいた。定番かもしれないけど、どこか違う。この作品にしかない良さがあります。主人公の想いのまっすぐさが丁寧に描写で表されています。三角関係の切ない物語ですが、読みごたえはばっちりです。ぜひ読んでみてください!