思わず、エールを送りたくなります!

派遣という立場で、大手ビール会社「アカツキビール」に入社した菜花。

途中、派遣という弱い立場ゆえに理不尽な嫌がらせを受けたり、合コンで好きになった人との恋が叶わなかったり、派遣なのになぜか社運をかけた大型プロジェクトに巻き込まれたり……と、読んでいるうちに段々いたたまれなくなり、菜花は果たしてこの会社に居て大丈夫なんだろうか…?と、心配になってしまいましたが、菜花の恐ろしいほど?のチョロさ、叩かれるたびに強くなるタフさ、そして自分の心にウソをつかず貫いていく芯の強さで、目の前の困難を次々と乗り越え、最後に幸せをつかんでいく姿に、思わず拍手を送りたくなりました。

この作品はストーリーだけでなく人物描写も素晴らしく、菜花以外の登場人物も、チョイ役に至るまで細かい部分まできちんと描かれていて、しかもそれぞれがとても個性的です。
また、会社という組織の光と影の部分も上手く表現されていて、そこで辛うじて綱渡りしながら頑張っている菜花に、心からエールを送りたくなります。

菜花と司のその後がどうなったのかが気になりますが、菜花には、やっとつかんだ幸せを離さず、仕事も恋も成就してほしいと願います。

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