ユイや水樹になったような気分で……

恵まれた環境に育った高校生のユイ。
しかし、両親はユイの教育には無関心で、学校では成績が上がらず、同級生の嫌がらせの標的になり、何もかも嫌気がさしていた。
そんなある日、学校の屋上で出会った数学教師の水樹は、風変わりで掴みどころがない性格だが、ユイを受け入れ、居場所を作り、嫌がらせから守ってくれた。
ユイにとって初めて想いを抱いた相手となった水樹が、ある日難病であることが判明し、ユイの目の前から姿を消した。
そしてユイの目の前に現れたのは、水樹の妹であり、ユイをとことんまで忌み嫌う香奈恵だった。香奈恵はユイと反目しあいつつも、水樹が不在の間、ユイを匿い、居場所を作り、背中を押す存在となっていく。

登場人物の心理や行動が丁寧にかつ繊細に描写されていて、いつの間にか自分がユイや水樹になったような気分で作品を読み進めていたように思います。
切なくなったり、イヤな気持ちになったり、嬉しくなったり……
そんな気持ちを、登場人物たちと共有してみてはいかがでしょうか?

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