終末世界の世界観や雰囲気はよかったと思います。
天が落ち、終わりが近づく世界。その時がじわじわと確かに迫ってくるのが読んでいても分かって悲しくなります。天が落ちてくる、天使も落ちてきたという設定が秀逸。また、世界の終わりを前にした人の弱さを丁寧…続きを読む
本作の淡々とした語り口調、世界の終末を思わせながらも感じさせない悲壮感や危機感。それでいてどこか空虚さを感じさせるのに、読後感は清々しく、スラスラと読めました。書き手のセンスが随所に満ちており、…続きを読む
空は染まる。気圧は上がる。世界の終わりが危惧される世界にて、形而上は形而下に。墜落した天使は科学者と共に還れぬ天を仰ぐ。その心には寂寞より、むしろ平穏を感じる。墜ちそうで墜ちない天の許、…続きを読む
「天が落ちてきた」という現象は、現実的で、実際的で、物質的なことだった。現在は天を天柱という柱で支えている。化学者である主人公は、そんな終焉間近の世界で、天使を拾った。天が落ちてきたから、天使も落…続きを読む
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