夜の雨に溶ける、記憶の短編。

災害によって遅延した深夜列車の中。
雨に濡れた暗い窓外と、旅の帰路であるヒロインの心境。

しかし、物語はそれだけではありません。
彼女の記憶にいるひとりの後輩。ニセマキの登場で、風景や心理描写が一転していく。

丁寧に描かれているからこそ、その描写は残酷で、ヒロインの心の声が終盤にかけて少なくなっていくのも、きっと何かのサインのような、、、。

答えは正直分かりません。
ニセマキさんの正体や、彼女が本当に苦手だったのか。
夜の雨に魅せられて、ヒロインは何を導き出すのでしょうか。

皆さまもぜひ、お読みになられてくださいね。


にぎた

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