概要
雪女ってツンデレだと思うんだ……
北国のとある一帯で、一年中吹雪の止まぬ山郷があるという。なにぶん嵐のように強い風と視界の悪さで、立ち入るものは愚か住う人などおらぬ。だがある場所を境にその雪もぴたりと止まる。
一基の白い鳥居。
雪に打ち据えられてそうなったのかは知らぬが、霞むほどの白さを誇るそれに阻まれるように、吹雪はそこで止んでいた。
その吹雪のなか、目を凝らしてみると、わずかに明かりが漏れている。
これは哀しい物語。そして細やかな恋の物語。
一基の白い鳥居。
雪に打ち据えられてそうなったのかは知らぬが、霞むほどの白さを誇るそれに阻まれるように、吹雪はそこで止んでいた。
その吹雪のなか、目を凝らしてみると、わずかに明かりが漏れている。
これは哀しい物語。そして細やかな恋の物語。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!これはなかなか
こんにちは。僕自身、レビューを書けるほどの文才は持ち合わせておりませんが、自分なりに読んでみた感想を述べさせていただきます。
まず話の内容に関してですが、細かな描写がなされていて、ちゃんと雪女の心情も描かれていました。氷のように冷たいはずなのに、その芯は熱くたぎるように、けれどそれは凍てつく熱さの心、そんな印象を持ちました。
次に文章に関してですが、時代背景に沿った言い回しだったり、漢字の使い方をなさっていて、これが昔話だと気づかせてくれます。ただ、いくつかの感じにルビがふってあったのですが、攫うなどのあまり常用で使わない漢字にもルビを振っていただけると読みやすいかと思います。
最後にな…続きを読む