読者への挑戦
ここで、読者への挑戦を行いたいと思います。
誰が、この話の主人公、那珂湊正名の祖父を殺したのか。その結論いたるための情報は全て出ています。
ただし、ここでいくつか注意点を挙げます。
まず、この話の語り手でもある那珂湊正名は犯人ではありません。
地の文(つまりは那珂湊の視点、考え)に虚偽の情報等はありません。同時に、警察によって提供された情報にも偽りのものや虚偽はありません。たとえば、死亡推定時刻が違う、というようなことはありません。
この話で出てきた手掛かりで、フェイク、つまり犯人が別の人を陥れるために準備したものや、作者がその手掛かりによって、犯人以外の登場人物を犯人だと推理できるようにした伏線も考えなくて大丈夫です。
何かしらの伏線、手掛かりがあれば、それは間違いなく犯人を指摘するために必要なものだと思って結構です。例えば、現場に男物のハンカチが落ちていたならば、犯人は男である、というようにシンプルに考えてもらって結構です。
ただし、情報や手掛かりによっては、この情報からは容疑者が絞れないということで、使わない手掛かりもあるかもしれません。
作中でも触れていますが、犯人は一人であり、共犯、事後共犯の人はいませんし、誰かをかばうためにアリバイを偽証している人はいません。
もちろん犯人は屋敷にいる人物です。話に全然出てこなかった人物が犯人(例えば那珂湊の祖母が犯人)というようなことも考えなくて大丈夫です。きちんと第一話から第四話の中で出てきた人(会話をしたり、那珂湊がその存在を示した人)が犯人です。(ちなみに、那珂湊の祖母はすでに亡くなっている設定です)
この話で出てきた登場人物の中で、偽物とかそういうことも考えなくて大丈夫です。つまり、祖父だと思っていた人物が実は……というようなことはありません。
この話は犯人当てを主題としています。物理トリック、アリバイトリックといったものはありません。
以上を踏まえて、ぜひ犯人を指摘してください。
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