恋に明確な正解なんて。存在するとしても出したくなんか、ない。

「私」はちゃんと付き合っている男がいるにもかかわらず、ほかの男とも寝ている。

それが悪いというわけではないけれど、なぜか? が気になって読み進めてしまう掌編です。
お話が進む間、カノジョの覚悟も状況も、えっらい中途半端なところでゆらゆらしている。

でも、その浮遊感こそが、このお話を支えている土台なんだと思うんです。
読み手としては。
高い屋根にのぼったまま、はしごをはずされてもいい(笑)。
むしろ、はしごを外されて屋根の上に残されたまま、
何事かを、ずっと一人で考えていたい。

そう思わされるお話です。

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