日本と異世界が本当に繋がったらどうなるか、をリアルに描いた秀作。

世の中には異世界転生・召喚・転移に関する話があふれていますね。その異世界と日本が、ある時本当に「渦」によって繋がってしまった近未来の日本が舞台です。

ドワーフやエルフといった異世界人の、日本への入国審査を行う塩見という人物が主人公です。
新入りの女性審査官である越中島からしてみると、塩見は少し頑固で冷たい感じがあるけれど、異世界に関することとなると彼は並々ならない思いを持っています。
そんな二人は、段々と異世界と日本の繋がりを揺るがすような事件に巻き込まれていきます。

二人の追う事件がどうなっていくのか、と読んでいくうちに、塩見の秘密や異世界の成り立ちも関わってきて引き込まれます。
日本の社会問題と異世界との結び付きなど、描写がリアルで、異世界と繋がったら本当にこうなるに違いないと思わされます。

一度でも、異世界と日本が繋がったらいいのに、と想像したことのある方は、ぜひ読んでみてはいかがでしょう。

その他のおすすめレビュー

泡沫 希生さんの他のおすすめレビュー815