現時点でのレビュー

※なるべくネタバレは含まないつもりですが
一部含まれる可能性もあるため未読の方は注意です

ー男に甘い世界ー
まさにその通りの内容ですが
ただのハーレムではありません。
人口比の変化によって起こる弊害が結構顕著に出ていて面白いと思いました

男性は比較的草食より、一方で女性にとっての男性の付加価値は上がって
男女の力が逆転している世界です。

読む前は羨ましいと感じましたが
ここまでの世界になるとなかなか大変だろうなと感じました
各キャラクターが生きていて
物語の一部になっている点でもこの作品は良いと感じます

また、私が個人的に感心した というか、凄いなと感じたのは
言語の問題です。

例えば、キャリアウーマンなどは、現代社会の生み出した言葉で
どちらかといえば数の少ない女性の働く人を象徴する言葉です。
それは、社会問題を示唆する言葉に過ぎないのですが

この世界は当然ながら、女性が世の中の数を圧倒しており
女性が中心になっているのです
その上でキャリアウーマンという言葉自体を無くすのではなく
あくまで過去の産物として扱い、主人公の価値観と世界の価値観のズレ
というものを、身で感じれたのは良いところだと感じます

細かいと感じるかもしれませんが
ネットの小説の中で、このような不和というのは無意識下で消してしまったり
はたまた、何故か違和感を消すことで違和感を生み出す。
この社会では当たり前なはずなのに、それを修正しない世界
ご都合な世界は生み出されがちです。

もしかしたら、私の見えていないところで矛盾が生じているのかもしれませんが
私の目に見えた範囲では、とても面白いと感じました。

他に上げれる良い点は、時間の進みの速さです
これは、良い点でもあり少し悪い点でもあると思います

テンポは素晴らしいんですが、一部ぶつ切りになってそれを編集で繋げたような
そんな違和感がありました
ですが、それが悪いのではなく、それはこの作品の個性でもあると
そう解釈しました

その点で見れば、テンポGOODだと思います。

私としては、もっとハーレムで気持ちよくなれると思っていた(ゲス野郎)なんですが、主人公の価値観がある意味異世界なのにズレず、一方で世界は当然別なのでズレているというのが、この作品の根本でもあり
面白さなのだと感じます。

他作品で時々あるのは、世界と主人公が共に歪められる
急に倫理観が伊藤誠になり、クズ主人公が無差別に惚れられる
そんな感じなのですが

この作品はその要素がなく
男女比1:8の世界だからこそ生み出される
男性への尊重と女性の倫理観への変化が見られました。

ですが、私はまだあくまで2章までです
2章まででここまで語っています

一体最新章まで読んでしまうと どうなってしまうの〜
というくらい面白いですね。

気になったらブクマして、読んで損なしだとは思います

以上です〜

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