国にたった一つしかない時計を巡る、本格派ファンタジー。

物語の舞台は、辺りを森に囲まれたシレア王国。
そんな王国にたった一つしかない時計に起きた異変。今まで何年も止まることなく、正確な時を刻んでいた時計が止まってしまったら、人々はどうなってしまうでしょう?

止まってしまった時計を巡って奔走するお転婆姫なお姫様をはじめ、登場キャラクターがいずれも魅力的。
特にお姫様と瓜二つの姿をした、遠い所からシレア王国に来てしまった女の子。彼女の存在が、お話のいいアクセントになってくれました。
そしてこの作者様の別作品を読んでも思ったのですが、風景や心の動きの描写が本当に丁寧。読んでいるうちにだんだんと、物語の世界に引き込まれていきます。

本格的なファンタジーなお話が好き、少々お転婆なところもあるけど、格好良いお姫様を見たいと言う人に、是非読んでもらいたい作品です。

ちなみに姉妹作に、『天空の標』と言う作品があります。内容がリンクしていて、合わせて読んだら面白さは倍増です!

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