概要
短い不思議な話・259
思い浮かんだ短い不思議な話を書いています。二百五十九。
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- ★★★ Excellent!!!淡々と忍び寄り、捕らえて、離さない
主人公は物語の中で蝶のような何かに変貌してしまうのですが、文章は違います。読者にひっそりと迫りくるような、じめっとした、でもよく分からない気持ち悪さはまるで「蜘蛛」のようです
蝶と蜘蛛というのは自然界では食う食われるの関係であり、この奇妙な作品世界に飲み込まれる読者は蝶、作者は蜘蛛、ということなのかもしれません
それから語り口は落語そのものなのですが、会話がなく、内容はまさしくグロやホラーであるのに、恐怖はとんと湧いてこないのです
また一文が長いのにテンポがよく、スラスラと読めてしまいます。不思議、奇怪、内容も含めて名"奇"文。素敵です