アンドロイド黄金期を復活させた記念碑的ライトノベル
- ★★★ Excellent!!!
皆さん、SFはお好きですか? では、ロボットはお好きですか? ではでは、人間大の(ガンダムなどの機動兵器でない)アンドロイドはいかがでしょう?
どれか1つでも当てはまる方、この作品を逃す手はございません。
これは僕の個人的感覚ですが、『ブレードランナー』『ターミネーター』『アイ,ロボット』などのエッセンスを抽出し、再構成した凄まじい作品です。『マトリックス』とか『攻殻機動隊』も入っているかもしれません。
読みやすく、くどくどとしないところはSFっぽくないかもしれません。が、そこはライトノベルとしての強力な要素です。
まるで淡々とした、ハードボイルドな雰囲気の中で、これまた淡々と行われるアンドロイド狩り。それに巻き込まれた主人公に突きつけられる、衝撃的とも非情ともいえる急展開。
人間とは何か? 身体とは? 感情とは? といったことを、じっくりゆっくり積み重ねてゆくことで、人間の当たり前の在り様(しかし忘れられがちな価値観)を提示してくれます。
素晴らしいSF体験でした。