心にひびを入れる、どす黒い何か。

そんな強烈な圧迫感に見舞われる主人公を、見事に描き切った作品です。

いや、主人公の年齢からすると、描き「切った」とは申し上げづらいかもしれません。
人間同士のコミュニケーションというか、触れ合い(みたいなもの)は、人生全般に及ぶわけで、主人公は苦しみ続けなければならないのかも、と思うと、複雑な感慨に囚われます。

この暗くて鋭く、考えさせる展開は、胸を打つものがあります。