後書き

― 西暦2019年9月8日


― サンレオナール王宮本宮でなく、職場恋愛?何それありえねぇという作者の職場




 「溺愛警報発令中! 王国物語スピンオフ3」を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。しかもこの物語は途中で閲覧警報も入れたというのに、最後まで沢山の方にティエリーを見限ることなくお付き合い下さって嬉しいです。


 更に応援、フォロー、レビュー、コメント下さった方々、感謝の気持ちでいっぱいです。ご意見ご感想、真摯に受け止めております。皆さまの評価、反応がとても励みになります。


 この物語は二部に分け、二人の主人公それぞれの視点で書いてみました。私にとって初めての試みでした。カトリーヌ編は全七話、二万字程度で即完結でした。しかし、その後に続くティエリー編がやたら長くなりその二倍以上の容量になってしまいました。これもティエリーさんがヘタレなのと妄想で大暴走するだけでもたついていたからなのですよね……


 前作で当て馬だったティエリーさん、外面だけはとても良いお兄ちゃんなのに少々気の毒でしたので彼にも幸せになって欲しい一心だったのです。「色豪騎士」の執筆中からティエリー幸福化計画を練っておりました。


 「色豪騎士」の番外編としてナタニエル視点の「延長戦 兄」とアントワーヌ視点の「延長戦 父」を書きました。この物語はそれらの後に、同じく番外編として「延長戦 義姉」「延長戦 義兄」という副題で最初は収めるつもりでした。


 しかし、義姉カトリーヌ編はともかく、義兄ティエリー編には新しい強烈キャラも登場したりと余りにも長くなりすぎたのです。結局一つの小説として分離させました。


 別の小説にすると、当然のことながら題名にキャッチコピーなど色々考えないといけなくなったわけです。今回は各話の題名は小説名に沿い、主人公たちの心象風景を表す空模様や気象用語で統一することにしました。これはこれで大変でしたが、私自身の勉強にもなり楽しめたことは確かです。


 そしてティエリーさんのお陰で作者も色々苦労をしました。まず、ティエリー編を執筆中は携帯でもパソコンでも「パ」と打つと「パフパフ」、「ベ」と打つと「ベロチュー」が最初に出てくるようになってしまって……別に他の人が見るわけではないのですが、一人何となく恥ずかしい思いをしておりました。一言私も言わせて下さい。「もー、ティエリーさんのえっち!」


 他にはそうですね、「色豪騎士」の座談会を執筆中には気を遣いました。ティエリーさんはまだ本性を現すわけにはいきませんでしたからね。紳士的で良いお兄ちゃんのままであちらの座談会では大人しくしていただいていました。


 そんなこんなでティエリーさんの本性はこの物語のティエリー編に入るまでは明かされなかったのですね。しかし蓋を開けてみればマキシムの言う通り、ティエリーさんもシリーズ作中一、二を争う行儀の悪いキャラの仲間入りを果たしました。


 と言うことで「細腕領地復興記」のステファンさんがシリーズ中一番お行儀の良い男性主人公という不動の地位を築きつつあります。


 さて、次の連載はローズの妹、マルゲリットの話になります。「蕾」の座談会、「色豪騎士」やこの物語中でも彼女の性格や将来について匂わせるようなことを書いておりましたが、どうなるのでしょうか。ローズ同様、お相手は文官でも魔術師でもないようです。どうぞお楽しみに!




           合間 妹子

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溺愛警報発令中! 王国物語スピンオフ3 合間 妹子 @oyoyo45

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