書籍の方を先に購入して、めっさ先が気になり原作に手を出してしまいました(;¬_¬)
つい出来心で、先の楽しみに抗えず、原作読みと言う大罪を犯してしまった自分(笑)
「異世界」と来れば、『転生転移系』が多く感じる中で、この作品は異世界の方の現地人が主人公と言う、自分が読んでいた中でも珍しい部類になるかと。
主人公のこだわりや作業感(笑)に「そこまで極めるのか」とか、「微妙に社畜感があるのは気のせいか?」とかとか。
だが、その味があってこその面白さと読みごたえが、久々の休日を丸1日使ってぶっとーしで読み通すと言う荒行に(笑)
しかし、我が休日に悔いはない。
例え、後数時間後に出勤だとしてもだ( *´艸`)
この面白さに嵌まり、一気読みするようなことがあれば、連休を利用することをここに記す( ロ_ロ)ゞ
全体として、スマホでパズルゲームをするように、サクサク読むことができます。ストレスフリーです。盛り上げ役の双子(異世界人)も可愛いです。色々な魔物をサクッと倒して、レベルを上げ素材を集めて、新しい魔法を覚えたり、武器を手に入れたりします。主人公は、途中から錬金術が使えるようになるので、生産要素も少しだけあります。
ただ逆に言えば、味や歯ごたえといったものは殆どありません。物語の導入部、現地人の主人公が迷宮に向かうまでのお話では、味のあるキャラクターもいたのですが・・・。また、“厄災”や“虫籠”といったタイトルから、命の価値が軽い、それこそ極限状態のサバイバルなのかなと思いましたが、そんなことは全然ありませんでした。現地人が窮地に立たされる設定もあるのですが、主人公が意に介していないので、切迫感はまるでありません。
それに加えて、主人公は割と早い段階で、ある強力な武器を得ます(初期は銃装備)。強力すぎてパワーバランスが崩れ、途中から戦略もなにもあったものではない戦闘になります。
これらのことから、個性豊かな人間模様を見たい方、戦闘シーンをじっくり楽しみたい方、物語にある程度の重厚さを求める方には、この作品は合わないのではないかと思います。
異世界俺tueeeモノはお好きですか?
私は大好きです。でも……
どれも最初はいいんですよ、最初は。だけどそのうち、作者さんの性根の卑しさが鼻について(気のせいかも知れませんが)リタイヤしてしまうのです。特に、主人公の価値観が都合よく変貌するとか、検索確認もしてない情報マウントとか、無自覚に漏れ出すルサンチマンとかが気になってしまうのです。
しかるに本作は、さすがの手練!
そもそも主人公が異世界の地に足のついた現地人なので、上記の問題は起きません。
それに期待の俺tueee要素も、天丼ギャグ(同じギャグを繰り返すこと)的なフレーバーがあって、インフレにも飽きずに読めるのです。
一気に読みました! 忙しい師走になんてことしてくれたんだ。
並みの俺tueeeモノに一言申したい人と、肩の力が抜けたキャラを楽しみたい人にオススメ。
316読/316完にてレビュー。
箱庭なんて綺麗な物じゃなく、ただ神が人の足掻く様を覗き嗤うための虫籠。
それが迷宮。
………………そのはずだったのに、オイ!
と神が文句を付けるような展開が面白いです(^^)b
ダークな題名に世界観と、暗く陰鬱な始まり方なのに、文章に引き込まれて読んでいくと、印象が音を立てて変わってしまう見事な展開。
物語の根底には「情け容赦のない残酷な現実」と「神が決めたルールには逆らえない」という暗めの敷布があるのですが、そこを「ルールには抵触しない想定外の行動」で神の思惑を外しまくる主人公が面白くなってきます。
同じパターンばかりという意見もありますが、ゲームなんてそんなに斬新な展開ばかりは続かないし、この作品はゲーム設定にしては十分に意欲的だと思います。
読むうちに引き込まれて、気付けばハマっているという文章の上手さは、もっと読まれて然るべき作品だと思いますので、とりあえず二三話読んでみてはどうでしょうか?(^^ゞ
自分も題名から避けてたものの、試しに読んでみたらハマってたクチなので( *´艸`)