番外プトラ 亜房の日常 後編

 ドアを失い、床に穴が空いたボクの部屋。ボクの心にも穴は空いたが、今のボクには『プトラ』がある。


「もう一回観ようかな……」


 既に、科学的には証明できそうにない『プトラ』の魔力に取り憑かれていた。なんだろうこの気持ちは……。


 ボクの知らない未知なる物が存在するに違いない。


 いや、まだこの世界の誰一人として気づいていない何かがそこに潜んでいるんだ。


「科学者にとって完璧とは絶望だ」と言った、ブリーチのくろつちマユリ。藍染 惣右介と同じくらいに魅力的なキャラであるが、彼の言葉の意味がやっと分かった気がする。


 この世界が退屈なんじゃない。


 退屈を超える探究心を、常に持ち合わせていないボクが間違いだった。


 先ずは、何故、『プトラ』がここまで魅力的な作品なのかを調べてみよう。取り敢えず、この『ハムナプトラ』のDVDと一緒にご飯を食べたり、お風呂に入ったり、寝たりして共に過ごす事から始めよう。


 ハンターハンターを読んで、念を習得する際に得たヒントだ。


 ボクの日常は、この日を境に変わった。


 ショタと言われ、薄い本にもなった自分を変えてやる……!


 最初から誰も天に立ってなどいない。


 久保帯人も。


 ボクも。


 神すらも。


 だけど、その耐え難い天の座の空白も終わる。


 これからは……。


 ボクが天に立つ!

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ハムナプトラ奮闘記 ぷいゔぃとん @kapu_m

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