ある特攻兵の最後の3分間ー鎮魂版

この作品は、【カクヨム３周年記念選手権　６日目　ＫＣＡ６参加作品】です。

太平洋戦争が末期に差し掛かり、敗戦が濃厚となった日本では、後に『統率の外道』と呼ばれる悪魔の作戦、神風特別攻撃隊を組織する。

沖縄には、連日のように特攻機が敵艦に突入していった。

敵艦に向かう途中、ある若い航空兵は、コクピットに吊る下がっている人形を見て、望郷に駆られる。

その望郷の思いの先には、結婚を約束し、治療方法の無い不治の病に罹り命を落とした、吉江という女性がいた――

（注）この物語は、去年に最後の五分間というコンテストに出したのですが、出した後にあるフォロワー様の指摘から大幅に書き直すことになり、コンテストが終了した後でして、燻ったまま放置していたのですが、この選手権があると聞き、少し書き直して参加…続きを読む