幸福は、分け与えるほどに増えていくもの。

主人公のミチルは、母子家庭で育った女の子。
慎ましやかな生活の中で、母親は様々な形や材質でできたフクロウを熱心に集めていました。

触ることすら許されなかったのに、ある日母がミチルに好きなものをあげると言い出して……

フクロウは縁起の良いもの、福を呼び寄せるものとされていますが、きっと福は独り占めするべきものではないのです。
ミチルのように、沢山の人に大切なものを分け与えられる人間にこそ、フクロウは福をもたらしてくれるのでしょう。

とても温かな気持ちにさせてくれる素晴らしい掌編です。

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