退院
部屋に戻っておっ母にメール。
時間は特に決められていないので、準備が出来次第出て行っていいとのこと。
荷物を纏めて――といっても昨日の時点で纏め終っているので、朝使った歯ブラシとかタオルとかをしまっていたら、お嬢がやって来た。
「帰っちゃうの?」
とてもとても寂しそうな顔で尋ねてくる。
あ、この顔。友人のひらっちょと遊んでて帰り際の顔にそっくりだ。
二泊三日の予定だったからね。ごめんね、また一人になっちゃうね。寂しいね。三日間ありがとうね。
頭撫で撫でしながら言うと、お嬢は寂しそうな顔のまま着席(やっぱりそこに座るんかい)
お財布入れてる手提げから飴出して、飴ちゃんいるかい?と言ったら、お嬢は「どうして飴が入ってるの」と笑う。オバチャンは飴を持っているものなのだよ。
事故渋滞でおっ母の到着が遅れていたので、またちょっとお喋り。
また看護師さんや看護助手の人が来ていろいろ話しかけていくと、この日は珍しくするりと自分のベッドへ戻って行く。……うん、ごめんな。
気が逸れている間に院内薬局に行って痛み止めを受け取って戻り、一息。
しばらくすると到着したと連絡が来たので、お嬢と看護助手さんに挨拶して、ナースステーションで担当看護師さんに挨拶して、玄関へ。
おっ母と合流してお会計済ませ、病院をあとにする。
なんか、怒涛の三日間だった。
一週間経った今は目の痛みはなくなってきたし、赤味もだいぶ引いてきたけど、抜糸はまだ終えてない。この前O先生が三本ほど抜いてくれたんだけど、視認出来る範囲であと三本はあるような気がする。
抜糸結構痛い。眼球引っ張られるとかって冗談じゃねーぞ。そんでかなりチクチクする。
痛いってブツクサ言ってたら、O先生が「そんなに痛い?」とか不思議そうに言うんだけど、痛いっていうかずっとチクチクしてるし、その不快さがやっぱり痛いって感じなんだよ。
これからまだしばらく通うことになっていて(二月八日現在)ちょっと気持ちがぐったりです。
――おしまい――
二泊三日でちょっと手術してきたよ! 都月きく音 @kikumine
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
綴りかた日記/倉沢トモエ
★175 エッセイ・ノンフィクション 連載中 595話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます