リーゼロッテの魔法

作者 松宮かさね

105

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★★★ Excellent!!!

いやぁ……この作品はね、正直キャッチコピーから既に持っていかれました。

あっ、絶対面白いだろうなって思いますよね。あの一文だけでグッときますよね。

物語はリーゼロッテという母を失った少女と、その少女を取り巻く人達との関係を描いています。

私のひとこと紹介見ました?意味わからないでしょう?私もです。

今回は最新話まで読んでみて、一番初めに思い浮かんだことをひとこと紹介に書いてみました。

レビューなので、作品の中身はあまり詳しくは書けませんが……

つぎはぎだらけのコートはリーゼロッテを取り囲む人達です。決して完ぺきではありません。カシミヤなんてもってのほか。高級感などありもしない。本当に寒さを凌げるのかも疑わしいレベル……でも、支えたいんです。優しく包み込んであげたいんです。凍てつく夜の風から大事な主人を、大好きなお嬢様を守り抜きたいんです。

これで少しは私のひとこと紹介の意味が……わかりませんよね、すいません。ここからは分かりやすく魅力を伝えます(笑)

作者様の心情描写が圧巻です。特に、リーゼロッテが母親を失ったシーンなんて鳥肌立ちました。子供だからわからない大人達の言葉、子供だからこそ出てしまう素直な疑問。それでも、胸のざわつきは抑えられないリーゼロッテ。

母親を失うという絶望をこれでもかっていうくらい見事に描いています。その描写力には本当に頭があがりません。ちょっとでいいので才能分けていただけませんかね?ダメですかそうですか。

キャラも魅力的な人達ばかりですね!給仕の三人は三者三様とでも言いましょうか、全く性格が違います!個人的にはカティヤさんが気になります!彼女みたいな人が、意外とリーゼロッテを大切に思ってたりするんですよねぇ……えっ?どんな人かって?読めばわかります。

とにかく一度読んでみてください!まだ、序盤の方なので読むのには苦労しないと思… 続きを読む

★★★ Excellent!!!

読むってそれなりに技術がいると思うのですが、この作品は非常になめらかに、そして丁寧に丁寧に書かれているためか、いい意味で技術の敷居が低いです。
私のような男性系の読み物を嗜好する人間でも読めると思います。
読むでも書くでも、色々と勉強になりました。

個人的にパルムが好きですね。必死、でもユーモアのセンスがある。

★★★ Excellent!!!

幼くして母を喪い、対象喪失に苦しむ女の子、リーゼロッテと、彼女を支える人達の物語です。
作者さまのキャラクターへの愛がひしひしと伝わる温かい文体で、癒やし効果も抜群です。
ふと寂しくなったとき、童心に返って、物語に抱きしめられてみませんか?
これからが楽しみな良作です。

★★★ Excellent!!!

お世辞にも生い立ちが幸せとは言えないリーゼロッテですが、六歳の現在は優しい使用人に囲まれて幸せな日々を送り始めたようです。
辛い父母との別れや異母兄弟との確執もありますが、どうか幸せにと願うばかりです。
一途に家庭教師の先生を思う姿、そしてそれに困りながらも優しく諭してくれる先生が素敵です。

★★★ Excellent!!!

描かれているものは、小さな少女がその家庭教師に抱くかわいらしくも真剣な「愛」のかたちです。

カクヨムには、ちょっと異端なタイプの傑作書く人が多いなという印象だったのですが(悪口じゃないよ!)この方は、たぶんここでは非常に珍しいステレオタイプを五感が刺激されるレベルにまで高めて描ける作家さんだと思います。

これってものすごいことで。
まず、文章力がないと実現できません。
次に武器がないと実現できません。

作者様の武器、勝手に「豊かで美しく精緻な表現力」にさせてください。あ、でも過不足ない洗練された文章とそれを存分に生かすことの出来る確かな筆運びも武器だと思うの。

とにかく力量が半端じゃない。書店に並んでたら買います。間違いなく。

頁を捲る度に、爽やかな風が頬を撫で、次から次へと飛び出してくる美しく精緻な表現の数々に、酔いしれることでしょう。

なんか偉そうになったけれど、酔いしれます! 断言!

長々と語りすぎました。

ひとことでいえば、素晴らしい。

読んで酔いしれてください。

作品の中にある愛と外にある愛。
このふたつの愛に、あなたもぜひ包まれてください。

★★★ Excellent!!!

まだ序盤でのレビューになりますがご容赦ください。

淡い幼女の心を、優しい文章で滑らかに描く文章です。児童文学のような雰囲気。
複雑な境遇に、幼いながらの感情の機敏を丁寧に描かれているかと。
まだ序盤ですので、今後の更新を楽しみにしつつまた感想を送らせていただければと思います。

★★★ Excellent!!!

こちらのレビューは、序盤、まだ少女時代の部分の最新話まで読んでのものだということをご了承ください。

ヒロインであるリーゼロッテはまだ六歳の女の子。一定の身分があるものの、父母をなくした彼女は親戚たちから「醜い」とバカにされるくらいに嫌われています(もっとも、彼女の容姿は整っているのですが)。
そして彼女は恋をします。
身分違いの家庭教師であるルイスに。
もちろん年も離れていますし、それは少女の甘い夢と呼べるものなのかもしれません。あるいは、無自覚に父母の愛を求めているだけなのかも。
冒頭は、優しい筆致で七色の夢が描かれます。

(ここからは推測になります)

私は筆者に、この物語のイメージソングをたずねたことがあります。
返ってきたのは、幻想世界をテーマとした、宿命めいた力強い曲でした。
ここで私は予想します。
今からあなたの読む『リーゼロッテ』は、この物語の本質にかかった薄いゼラチン膜なのではないかと。
この後大人になったリーゼロッテが描かれると(勝手に)予想するのですが、そこで彼女は世界を変える一瞬と邂逅し、対峙するのではないでしょうか。

まずは甘い夢をみましょう。
私もあなたも甘い夢を見て、やがて今という歓びと修羅にいきついた。
リーゼロッテの見る、短い短い夢を、一緒に眺めませんか。