目覚めた時始まる …あなたが体験するのは異国の少女が起こす魔法の物語

初めて読んだ時から大切なお話です。語られる主人公のリーゼの人生は、始まりから幸せなものではないかも知れません。たくさんの愛や世界からの恵み。子供が受けてしかるべき恩恵。それを彼女は失ってしまう。それでも彼女は目を覚まします。ぬいぐるみのパルムの声に導かれて。それは小さな魔法。でも、それは彼女自身が起こしたものだとわかります。目を開けて。昨日と違う今日と明日を生きる。そんな彼女の覚束無い一歩。冷たくて、よそよそしかったはずの世界や周囲の人々。変えて行くのは彼女の笑顔。そして踏み出す一歩。静かにゆっくり。見つめて、見守る、作者さんの視点と文章が素晴らしいです。そして本作は、何より、読んだ皆さんの人生にも起きる物語です。魔法はある。この世界に存在する。そしてそれが出来るのは、リーゼ同様に、世界中に数多いる、主人公の一人である読者さんたち。私はそれを信じて疑わない。この作品を読む度に、それをかみしめています。大好きな作品!だって、みんなが子供だった頃の心があるから!生きる可能性を感じる作品だから!ぜひ「子供の本や子供を主人公のお話は・・」そんな方にもぜひ!お読み下さい!心からおすすめしたい作品です!(o^-^o)🌿

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