第1話 朝からそれはキツい

 お布団の中はなんて心地がいいのだろう。春になったとはいえまだ外は少し肌寒い中でこれ程極楽浄土はまずない。

 心地よい温かさに包まれて眠っていた私は突然首輪引っ張られるような痛みを感じてふと瞼を開いた。


「あ、起きた。おはよう伊月?」


 瞼を開けるとそこには不敵な笑みを浮かべた彼女の五十嵐麻衣いがらしまいが上から馬乗りになって鎖のようなもの手に持っていた。


「何してんの麻衣?」


「何してると思う?」


 彼女は手に鎖を持っているそしてその鎖を辿っていくと私の首元まで繋がっていた。

 首に手をやると革製の首輪がつけられていた。


「嘘でしょ…これ外してよ」


「嫌よ。あなたは私のおもちゃなんだから命令なんてできないの?お分かり…?」


 グイッと鎖を引っ張り麻衣は顔を近づけた無理やり引っ張られる首に痛みを感じつつも我慢して彼女の方を見た。


「どうしたら外してくれるの?」


「さぁね…どうしようかしら?」


 彼女の笑みは時々恐怖すら感じる。大体よからぬ事を考えている時不敵な笑みを浮かべるのだ。

 今までろくな目にあったことがない。


「ふふっ…。こちょこちょ…」


「え?ちょっ!!あははははっ!!!やめっやめっ!!あはははは!!!!」


 私の弱点でもある脇腹を容赦なく攻めてきた。必死に抵抗しても、マウントを見事に取られており、身動きを取ることが出来なかった。


「どう?気持ちいい?」


「そんなわけ…ないだろ?…あははは!!!!やめて!!!あははは!!!!」


「どうしようかなー?やめてあげてもいいけど?」


 彼女はもう清々しい程の笑顔をしていた。悔しいが、この状態の彼女に抗うことなどできない。

 すると今度は私が着ていたシャツをはだけさせ露わになった腹部や胸部などいやらしく舐め始めたのだった。


「あっ!ちょっとそこは…だ、だめ…!!」


「伊月顔が赤くなってるよ?感じてるの?」


「感じてなんか!」


 否定をするものの、身体というのは実に正直である。舐められる度にビクッと反応してしまい、余計に彼女を喜ばせてしまうのだった。


「強がる伊月も可愛い。でもね、身体は感じてるよ?」


 そう言うと彼女は私の乳首を舌を使って上手に舐めてきたのだった。

 いくら男と言えども、感覚はあるため感じてしまうのである。

 必死に抜けどそうとするものの、絡みついているためか抜け出すことなど不可能である。

 完全にペースを彼女に握られていた。


「ねぇ、伊月?あなたのご主人様は誰?」


「あっ…。だめ!舐めないで…」


「ほーら。ちゃんと言わないとわかんないよ?」


 彼女は鎖骨のあたりを吸い付き猫のように舐めましている。

 それに加えて彼女の長い髪も肌にあたり、刷毛のような感じで肌に触れてきたのだった。


「俺のご主人様は…っっ!!麻衣です…」


「ちゃんと様をつけなさい」


 鎖骨を吸い付きながら乳首を摘まれた。痛みと快楽が同時にきておかしくなりそうだった。

 一刻も早くこの天国のような地獄からぬけだしたい。そう思った私は最後の力を振り絞り、こう言った。


「俺のご主人様は麻衣様です」


「ふふっよく出来ました」


 トドメと言わんばかりにガブっと鎖骨に噛みつき跡をつけたのだった。

まぁこれが一般的に言う「刺激的な朝」ってやつなのかな?






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