どいつもこいつも愛しき書道バカばかり。

これは書道に命を賭けた"漢"の物語。

このように表現すると書道を題材にした熱血スポ根的小説に聞こえるが、この作品は違う。いや実際熱血ではあるんだけれども、一味違うのは本当に命を賭けちゃっている点。本作は『筆勝負』という、その場で書を書いて優劣を判定する1対1の競技を主軸に進められます。主人公は流れ筆として全国を流浪中、何度も『筆勝負』を挑まれます。

この『筆勝負』が突っ込みどころ満載で、かつ当人達は大真面目なのが笑いを誘う。いわゆるシリアスな笑いです。因みに敗者は自害しなければならない決まりですが、それを本気にしているのは主人公ぐらいなのでとっても安心。

『筆勝負』なるヘンテコ競技を見事に描写した華麗な文体に、是非とも脇腹を筆の毛先でくすぐられて下さい。爆笑間違いなしです。

気になった方は第4話まで読み進めて下さい。青き龍の咆哮に、キミはきっと驚愕する。

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