きっとあなたは気づかない。

好きな人に好かれるために、好きな人の好みに合わせ、好きな人の恋愛も応援してしまう……恋する少女の心の声が痛いほど伝わってきます。

実らない恋なんだって、そんなの分かっていても、好きになっちゃったんだもん、しょうがないじゃない。

主人公の女の子を応援したくなるものの、こういった状況ですと、幸せな解決方法はなかなかないんだろうなあ、と思ってしまいました。
切ない恋をする女の子の物語です。

　覚えがある人もいるかも知れません。
　ですが、「私があなたのことを一番好きなのを察して」と念じる思いは相手には届きません。
　超能力者でもニュータイプでもなければ、脳同士がネット化されているわけでもない以上、あなたのことが好きなんだよとアピールしないとわかってもらえないのです。
　だからといって、過剰なアピールは相手に恐怖を覚えさせ、逃げていってしまいます。
　追えば逃げる、逃げれば追う。
　追っていいのは夢と泥棒だけ、とはよく言ったものです。
　とはいえ、アピールが薄すぎるのも伝わりづらいもの。
　実らない恋をしてしまったことを振り返り、何が足らなかったのか、次こそ得恋になるよう踏み出す…続きを読む